もうすぐクリスマスですね。私たちは気軽に「メリークリスマス」と言いますね。
でも、アメリカ人に対しては注意しないといけません。
以前、アメリカで暮らしていたとき、夫の勤務先の上司に対しては、「メリークリスマスは言わない方がいい」と言われたことがありました。
その理由は、その上司がユダヤ教徒だったから。
たしか「Happy Holidays と言ってね」と教えられたように記憶しています。
そのとき、やはりアメリカにはいろんな宗教・文化的背景を持った人がいることを体感しました。
なぜ「Merry Christmas」がNGになることがあるのでしょう?
アメリカでは、「Merry Christmas(メリークリスマス)」はキリスト教の祝福表現!
でも、アメリカにはユダヤ教徒、イスラム教徒、ヒンドゥー教徒、仏教徒、無宗教の人も多く暮らしている。
つまり、「クリスマスを祝わない人」もたくさんいるということを覚えておかないといけません。
特にビジネス・職場・学校では、相手の宗教がわからない場合、無意識のうちに誰かの気持ちを害する表現になるリスクがかもしれません。
じゃあ、どう言えばいいのでしょうか?
1) 万能な表現(どの文化でもOK)
→ 11月末のサンクスギビング~1月初旬まで使える、もっとも安全な表現
Season’s Greetings
→ 主にカードやメールで丁寧に使われる書き言葉表現
2) 親しい相手・相手の宗教がわかっている場合
ユダヤ教徒(Hanukkahを祝う人)には:Happy Hanukkah!
アフリカ系アメリカ人の伝統「クワンザ」を祝う人には:Happy Kwanzaa!
では、カード・メール・SNSではどうすればよいのでしょう?
1) ビジネス・職場用カード(相手の宗教が不明な場合)
(楽しいホリデーシーズンと素晴らしい新年をお迎えください)
Season’s Greetings and best wishes for the year ahead.
(季節のご挨拶と、来る年のご多幸をお祈りします)
2)フレンドリーなSNS投稿なら…
Enjoy the season, whatever you celebrate!
「メリークリスマス」は悪意がなくても、文化的な無知と受け取られることがあるので、注意が必要です。
相手の信仰・背景がわからないときは、中立的な表現を選ぶのが思いやり!
これは“ポリティカル・コレクトネス(配慮ある言葉遣い)”の一環なんです。
英語で挨拶するとき、「自分が何を祝いたいか」ではなく、「相手がどう受け取るか」に意識を向けることが、真の国際感覚です。
今年のホリデーシーズンは、英語表現と文化の“ちょっと深いところ”にも目を向けてみましょう!

