アメリカ人のボランティア精神

日本でボランティアというと、時間やお金に少し余裕がある人が行う事、であるとか、災害が起こった時に復旧作業を手伝うために現地に出向き、活動する、というイメージが強いですね。

大学生に「ボランティアしたことのある人は手を挙げて」というと、数人が手を挙げて、聞いてみると、中学の職業体験で何かしたとか、また、就職の履歴書に書くといいかもしれないと、付け刃的にどこかでボランティアやったとか(笑)
数人いますが、そう多くはありません。
みんなやはり、お金がもらえるアルバイトに精を出します。

学生にとってもそうですが、私たちでも、どうしたらボランティアができるかわからないという人も多いようです。

ここで見習いたいのがアメリカ人のボランティア活動。
本当に年齢に問わず、従事しています。

歴史を遡ると。。。

アレクシ・ド・トクヴィルが1835年に述べたように、「アメリカ人は公共の利益のために互いに助け合う精神を持っていて」、ボランティア活動はアメリカ社会の基盤を支えています。

アメリカでは毎年約6200万人がボランティア活動に参加し、その経済的価値は1730億ドルにも上ります。
この活動の根は深く、植民地時代から互いに助け合う文化が根付いています。
初期の入植者たちは、過酷な環境で生き延びるために協力し合い、農作業や家屋の建設、教会の建設などを共同で行いました。
ボランティアの形態も時代とともに進化し、例えば、初期の消防隊や教会のサンデースクールなどの活動は、今も続くボランティアの精神の表れです。
現在では、アメリカの消防士の7割以上がボランティアです。

現代のボランティア活動は多様化し、血液提供や教育支援、歴史的建造物の保存、選挙活動、子どものスポーツ指導、ソーシャルメディアでの改革提唱など、多岐にわたります。

具体的に例をあげると、

1. コミュニティ支援

食糧バンク: 食糧を集めて、必要とする人々に提供。
ホームレス支援: 食事の提供、シェルターの運営、衣類や生活必需品の寄付。

2. 教育

読み聞かせプログラム: 子どもたちに本を読み聞かせたり、学習支援を行う。
メンタリング: 若者や学生に対して、キャリアや学習のアドバイスを提供。

3. 環境保護

清掃活動: 公園やビーチ、街路の清掃活動。
植樹活動: 緑化推進や森林保護のための植樹活動。

4. 健康・医療

献血活動: 血液バンクへの献血。
病院でのボランティア: 患者の支援、受付業務、慰問活動。

5. 災害支援

災害救援: 災害が発生した際の救援物資の提供や被災地での支援活動。
復興支援: 被災地の再建活動、家屋の修復。

6. 動物保護

動物シェルター: 捨てられた動物の世話、譲渡活動の支援。
動物保護団体: 保護活動や啓発活動に参加。

7. 文化・芸術

博物館や図書館でのボランティア: 展示物の案内や整理、イベントの運営支援。
イベント運営: コンサートやフェスティバルの運営サポート。

8. 青少年活動

ボーイスカウト、ガールスカウト: 子どもたちの教育や冒険活動の指導。
スポーツコーチ: 地域のスポーツチームでのコーチングや運営支援。
(ボーイスカウトやガールスカウトの子供たちが近所を回ってチョコレートバーなどを売っているのはよく見かけますね)

9. 社会運動・政治活動

選挙活動: 選挙の啓発活動や投票所での支援。
社会運動: 人権や環境保護、社会正義のための活動。

10. オンラインボランティア

(技術の進歩もボランティア活動に影響を与えています。インターネットやスマートフォンの普及により、バーチャルボランティアやマイクロボランティアが可能となり、場所や時間を問わずに支援活動が行えるようになりました。)

翻訳や編集: オンラインでの文書翻訳や編集。
メンタルヘルス支援: オンラインカウンセリングや相談支援。

これらのボランティア活動は、アメリカ社会のあらゆる分野で重要な役割を果たしており、多くの人々が自主的に参加しています。

アメリカのボランティア精神は、今後も形を変えながら続いていくでしょう。
この精神と献身が、アメリカ社会の未来を支える原動力となっています。

私たちも、このボランティア精神を見習い、社会貢献したいものです。
そういう私も「時間がない!」と自分の仕事ばかりしていないで、もっと社会貢献をしたいと思っています。

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