英語を効率的に読むために(訳すのとは違う)

英語を訳すのと”読む”とは違う

多くの日本人が誤解していること。読むことは訳すことではありません。一生懸命日本語に訳して、それを書いて満足している英語学習者が多いのですが、それは違います。

読むためには、もちろんある程度の基礎的な語彙力や文法の知識は必要です。したがって本当に導入期の場合は辞書を片手に訳すという時期も必要です。
しかし、英語を読むときに日本語で訳さないでフムフムと理解できたときに、本当に英語を読んでいるという事になります。それではどうすれば英語をフムフムと読めるようになるのでしょうか?英語の達人になってからでないとできないと思っていませんか?
いいえ、それは違います。ここで簡単なreading strategy (文章を効果的に読むコツ)をお教えします。

1.タイトルや挿絵などから予測する

日本語で新聞や雑誌を読むときにいつもやっていますね。安倍首相とトランプ大統領の握手する写真をみれば読む前に、これは日米首脳会談のストーリーだなと予測できますし、見出し(タイトル)からも予測できますよね。英語でも同じです。ある程度内容を予測してから読むことは内容が理解しやすくなります。

2.なんの話かトピックを掴む。

1で内容を予測したら、ざっと読んで細かいことは置いといて、これはなんの話(トピック)か予測しましょう。

3.単語の意味を予測する。

みなさんがよく“単語力がないから読めない”と嘆かれますが、心配ありません。日本語の新聞を読むときに、ん?なんだこの言葉?と詰まることありますよね。でもいちいち広辞苑とか引きますか?(場合によって引くこともあるかもしれませんが)
大体の単語は文脈から想像できるものです。もちろん文脈の内容がちんぷんかんの段階ではこれは当てはまりませんが。大体中学生くらいの文法や語彙を身に着けていれば簡単にできます。辞書を引くなといいません。最小限にして読み進むのです。これがほんとの読む力です。

4.それでも語彙をもっと増やしたいなら。。

単語力増やしたい!どうしたらいいですか?これもよく聞かれます。新しい単語を見たら必ず発音してください。頭に必ず残ります。スペルも覚えたい場合は同時に書くことも有効です。そして、ここからが大事です。単語は一つ単体で覚えるのではなく、必ず文章の中で確認してください。最近の単語集はCD付き、例文付きが多いのでいいと思います。
せっかく覚えたのに忘れた?落ち込まないでください。大丈夫です。ある研究によると、新しく覚えた単語は3度いろいろな文脈の中で出会わないと身につかないとのこと。
そしてそのような条件を満たした単語集を決めたら3,4回はリピートしてみてください。

5.Scanning & Skimming

Scanning(スキャニング)はできるだけ早く情報を探す作業です。たとえば、毎日新聞にはいる広告を考えてみてください。隅から隅まで読みますか?あ、これはパソコンの広告か。必要ないな!ポイッ  そうそれです。英語でも同じです。雑誌の目次 チラシ 様々なお知らせや広告、新聞の記事。。みんなそうです。必要なものならちょっと真剣に読んで情報をピックアツプする。それがscanning (スキャニング)です。

Skimming(スキミング)は早く読んで内容について把握するもの。本屋さんで立ち読みしてざっと読んで、その本や雑誌を買おうか決めたり、図書館でその本を借りようか決めたりするときに無意識にやっています。テスト(TOEICなど特に)の時もやっていますね。ざっと目を通して、一つのパラグラフの最初の文や所々のキォィーになる単語を拾って読む。とにかく全部の文や単語にやたらに注意を向けないことが大切です。日本語の速読でもやっている作業かもしれません。

6 好きな分野のものを読んでみる

ある研究によると、学習者が母国語で予め知識をもっている場合、(趣味、専門など)、それが英語でも難易度に関係なく読めてしまう。
以前、ある大学でExtensive readingという英語の授業を持ちました。いいかえるとReading for pleasure(楽しみのために読む)クラス。学生は小説でも雑誌、新聞、ネット記事でも好きなものを英語で読んで、book reportを書いて提出するというもの。とても楽しんでやっていました。私は健康やダイエット、脳の活性化などに興味があるので、それに関連した記事、TED Talkのプレゼンを聴いたりしています。サッカーに興味があるなら選手に関しての記事、そのチームに関しての読みもの。英語で読んでみても抵抗なく理解できるはずです。

7. おまけ

もし可能なら、以前リスニングの分野でお勧めしたように、簡単なジャーナルをつけるといいかもしれません。簡単でいいので読んだ内容を英語でも日本語でも書いておく。そしていいなと思った言い回し、知らなかった単語など書き留めるといいでしょう。

いかがでしたか?ぜひこれを機会に楽しく英語を読み、力をつけましょう。読めば話す、書く、聴くにもつながります。言葉は4技能全部つながっていますから。

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