AI時代に必要なのビジネス英語力とは

数年前からよく聞くようになった言葉があります。

「DeepLやChatGPTがあれば、もう英語学習はいらない」
確かに、ChatGPTは驚くほど自然な英語を一瞬で作ってくれます。
メール、資料、提案文!一見すると「完璧な英語」です。

では、2026年の今、ビジネスの現場で本当にそれで十分でしょうか。

実は最近、はっきりしてきたことがあります。
英語ができる人ほど、ChatGPTをそのまま信用していないという事実です。
AIの英語を「便利だから」とそのまま使う人と、「本当にこれでいいか?」と一度立ち止まる人。
この差が、AI時代のビジネス英語力の新しい分かれ目になっています。

今回は、なぜ英語ができる人ほどChatGPTを“疑って”使うのか、そしてAI時代に本当に必要なビジネス英語力とは何かを整理します。

なぜ「英語ができる人」ほどChatGPTを鵜呑みにしないのでしょうか?
ChatGPTの英語は、確かに正しいですが、正しい英語=適切な英語ではありません。

たとえば

Please send me the document at your earliest convenience.

は正しいですが、冷たく聞こえることもあります。
英語ができる人は文脈を考え、

When you have a moment, could you please share the document with me?

と調整します。

また、ChatGPTの英語が“危険”になる時もあります。
ChatGPTの英語が問題になるのは、文法ミスがあるときではありません。
本当に厄介なのは、英語としては正しいのに、ビジネスではイマイチになるケースです。

(例1)丁寧すぎて冷たい英語

Please be informed that the deadline for this task is Friday.

正しい英語ですが、人の気配がありません。
英語ができる人は、次のように調整します。

Just a quick reminder that the deadline is Friday.
Please let me know if you need any support.

(例2)責任回避に聞こえる英語

This issue will be discussed internally.

誰が、いつ行動するのかが見えません。
英語ができる人は、こう書き換えます。

We will discuss this internally and get back to you by Friday.

(例3)文脈を無視したよそよそしい英語

Thank you for your inquiry. We will respond accordingly.

関係ができている相手には冷たく聞こえることがあります。
英語ができる人は、文脈を考えます。

Thanks for reaching out ― always good to hear from you.
We’ll take a look and get back to you shortly.

ChatGPTの登場により、正しい英文を書くことはできるようになりました。
誰でも、数秒でそれらしい英語を手に入れられるからです。
しかし、今求められるのは、AIが出した英語を「使っていいかどうか」自分の責任で判断できる力です。
たとえば、

This may be possible.

は便利ですが、ビジネスでは曖昧です。
英語ができる人は、こう明確にします。

This is possible, but we need approval from HQ by Friday.

英語は翻訳の道具ではなく、
意思決定と責任を伴うツールになりました。
ChatGPTは英語を全部任せる存在ではなく校閲者・批判者・言い換えトレーナーとして使うことで、英語力は確実に伸びていきます。

AI時代の英語力とは、英語を判断し、編集し、責任を持って使えること。
ChatGPTを疑い、問い、使い倒す。
それが、これからのビジネスマンに必要な英語力です。